ブログ管理人のtetsuです。
簡単に自己紹介ですが、簿記歴10年以上で日商簿記検定1級に合格しています。
今回は、簿記検定に合格するためのコツやテクニックをご紹介します。
電卓を使いこなす
簿記受験生の初心者以外は電卓の便利機能を使っています。
例えばメモリー機能・定数計算機能・GT機能などありますが、今回は私がよく使っていた「メモリー機能」について紹介します。
メモリー機能とは名前の通り電卓に数字を記憶させる機能です。
ちなみに電卓メーカーによってボタンや操作方法が異なるようなので、今回は私が愛用しているCASIOについて説明します。
電卓に「MC」「MR」「M-」「M+」などのボタンがありますよね。これを使います。
- メモリープラス:「M+」を押すと画面に表示している数字をメモリーに足します。
- メモリーマイナス:「M-」を押すと画面に表示している数字をメモリーから引きます。
- メモリーリコール:「MR」を押すとメモリーの数字を画面に表示します。
- メモリークリア:「MC」を押すとメモリーの数字を消します。
このようにシンプルな機能ですが、電卓に記憶させながら計算できるのはかなり便利です。
それでは、実際に使ってみましょう。
- 電卓の画面が500となるように入力してください。
- 「M+」ボタンを押してください。
- 「C」ボタンで画面を0に戻してください。
- 「MR」ボタンを押してください。画面に500と表示されていれば「M+」が使えている証です。
- そのまま画面が200 となるように入力してください。
- 「M-」ボタンを押してください。
- 「MR」ボタンを押してください。画面に300と表示されていれば「M-」が使えている証です。
- そのまま「MC」ボタンを押してください。
- 「MR」ボタンを押してください。画面に0と表示されていれば「MC」が使えている証です。
具体的には、例えば減価償却費などの計算結果を記憶させて使ったりします。
減価償却費を記憶させておくと、固定資産売却の仕訳問題で固定資産売却損なのか固定資産売却益なのか足し引きする際に、「MR」ボタンを押すことで減価償却費を呼び出すことができます。
実際に下記の例題でメモリー機能を使ってみましょう。
【例題】
3月31日に、当期首に取得した備品(取得原価200,000円)を150,000円で売却し、代金は現金で受け取った。この備品(残存価額20,000円、耐用年数5年)について、定額法により減価償却を月割計算する。なお、決算日は3月31日である。
→ 例題の詳しい解説は省きますが、一緒に電卓のみで固定資産売却損なのか固定資産売却益なのか計算してみましょう。
- まず、減価償却費の計算のために電卓に200,000と入力。
- 残存価格をマイナスするために通常の「-」ボタンを押し、20,000と入力。
- 耐用年数で割るために「÷」ボタンを押し、5と入力して、「=」を押す。
- 画面に表示されている36,000が減価償却費なので、「M+」ボタンを押して記憶させます。
- 次に、固定資産売却損なのか固定資産売却益なのかを計算するために電卓に200,000と入力。
- 売却価額をマイナスするために通常の「-」ボタンを押し、150,000と入力。
- 減価償却費をマイナスするために通常の「-」ボタンを押し、「MR」ボタンを押して、「=」を押す。
- 画面に表示されている14,000が固定資産売却損です。
わざわざメモを取る必要なく電卓のみで素早く計算することができますね。
勘定科目は省略
無駄な時間を減らすために、日頃から仕訳で勘定科目を書く際は省略しましょう。
塵も積もれば山となるで勉強時間や試験時間の節約になります。
※本試験の答案用紙には正確な勘定科目を書く必要があります。
【具体例】
▼答案用紙
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
当座預金 | 5,000 | 現金 | 5,000 |
▼計算用紙や日頃の勉強では
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
---|---|---|---|
当座 | 5,000 | 現 | 5,000 |
このように省略しても仕訳の意味は分かりますよね。
なお、省略の仕方は人それぞれです。自分が分かれば何でもOKです。ただし、省略しすぎて他の勘定科目と間違えないようには気をつけましょう。
ちなみに私なら以下のように2〜3文字ぐらいに省略することが多いです。
勘定科目 | 省略 |
現金 | 現 |
小口現金 | 小現 |
当座預金 | 当座 |
普通預金 | 普通 |
定期預金 | 定期 |
受取手形 | 受手形 |
電子記録債権 | 電権 |
売掛金 | 売掛 |
クレジット売掛金 | ク売掛 |
貸倒引当金 | 貸引 |
仮払法人税等 | 仮払法 |
貯蔵品 | 貯 |
立替金 | 立替 |
貸付金 | 貸付 |
手形貸付金 | 手貸付 |
未収入金 | 未収金 |
前払金 | 前払金 |
仮払金 | 仮払金 |
受取商品券 | 受商券 |
差入保証金 | 差入 |
仮払消費税 | 仮払消 |
繰越商品 | 繰商 |
前払費用 | 前払費 |
未収収益 | 未収益 |
土地 | 土地 |
建物 | 建物 |
備品 | 備品 |
車両運搬具 | 車両 |
減価償却累計額 | 減累 |
支払手形 | 支手形 |
電子記録債務 | 電務 |
買掛金 | 買掛 |
未払消費税 | 未払消 |
未払法人税等 | 未払法 |
未払配当金 | 未払配 |
借入金 | 借入 |
当座借越 | 当借越 |
手形借入金 | 手形借 |
未払金 | 未払金 |
前受金 | 前受金 |
仮受金 | 仮受金 |
預り金 | 預り金 |
仮受消費税 | 仮受消 |
前受収益 | 前受収 |
未払費用 | 未払費 |
資本金 | 資本金 |
利益準備金 | 利準 |
繰越利益剰余金 | 繰利剰 |
仕入 | 仕入 |
売上原価 | 売原 |
給料 | 給料 |
広告宣伝費 | 広告 |
旅費交通費 | 旅費 |
支払手数料 | 支手数 |
保険料 | 保険 |
水道光熱費 | 水道 |
通信費 | 通信 |
雑費 | 雑費 |
発送費 | 発送 |
租税公課 | 租税 |
消耗品費 | 消耗費 |
法定福利費 | 法定 |
貸倒引当金繰入 | 貸繰 |
貸倒損失 | 貸損 |
減価償却費 | 減費 |
支払地代 | 支地 |
支払家賃 | 支家 |
支払利息 | 支利 |
雑損 | 雑損 |
固定資産売却損 | 固売損 |
法人税等 | 法人税 |
売上 | 売上 |
受取手数料 | 受手数 |
受取家賃 | 受家 |
受取地代 | 受地 |
受取利息 | 受利 |
雑益 | 雑益 |
固定資産売却益 | 固売益 |
貸倒引当金戻入 | 貸戻 |
償却債権取立益 | 取立益 |
現金をcashの「C」と省略したり、売掛金を「売×」と省略する人もいるので、アルファベットや記号を使うのも有りです。
プラスアルファの努力
やっぱり一番のポイントは誰よりも努力することです。
元々それなりに勉強ができる人は大丈夫かもしれませんが、当時の私のように本気で勉強したことがない人は特に意識していただきたいです。
そして、私の場合は以下のことを意識していました。
- 毎日勉強を継続する🐢🐇
- 一般的な勉強量の倍以上努力する🔥
1.に関しては、「いつの間にか勉強しなくなって辞めた」という失敗を防ぐためでもあります。気が向かない日は1ページだけや1問だけなど数分でもいいので継続してみてください。二級までなら諦めずに努力を続ければ合格できる資格です。
2.に関しては、格段に難易度が高くなる1級を勉強していた頃に意識していました。
一級は学習範囲が広いばかりか上位約10%のみ合格できる相対評価の試験なので、人並みの努力ではいけません。
私は大原に通って勉強していましたが、基礎期は事前に講義動画で予習をしてから教室で受講していました。短時間で同じことを2回学ぶと学習定着率や理解度が増しました。
問題を解きまくる答練期も同じ講義を2回受講していました。1回目は間違えても2回目は100点を取るように完璧な復習をしていました。
講義外の自習は当然で、移動時間などのスキマ時間でも勉強していたぐらいの熱量です。
一級に合格した時は世の中の流行りについていけてないプチ浦島太郎状態でした。
でも、これは当時学生で時間があったから出来たことかなと思います。
ただし、これくらい努力している受験生がいるのは事実ですので、簡単に合格できる資格ではないということですね。
最後に
簿記検定を受験後は何をするか決まってますか?もし決まってない方は是非こちらの記事も読んでみてください。
>>簿記3級受験後のおすすめ進路【相性が良い資格と将来性があるスキルを紹介】
今回は以上です。
コメント